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■僕の人生に影響を与えた本、小説ランキングベスト10
僕の人生に影響を与えた本、小説です。
子どもの頃からの順番になっています。


●(1)今は昔の物語(今昔物語)幼稚園生におすすめの本


物心がつくかつかないかの頃から、両親に読んでもらった物語。

このように、まだ世の中をしらない頃に刷り込まれる物語は、良いにしろ悪いにしろ、その後の人生に「潜在意識」として大きく影響する。

子ども心に、「悪いことをすれば鬼がやってきて、良いことをすれば仲良く長生きできる」という世界観を植えつけられた。

世の中のことをなんだかまだよく分からないうちに、刷り込まれる世界観は、その人が生きていくうえで、決定的だ。

この本の対象としては「幼稚園」から「小学校2年」ぐらいかな。

僕も我が家の3人の子どもたちに寝る前に寝床で読んできかせた。

ところで、我が家の実家は新潟のど田舎にあるのだが、ある朝、玄関のドアをあけたら、野菜が積んであった。
「あれ?なんだ?」と思ったら、あとで近所の人がやってきて、「この前、どしゃぶりに会ったので、お宅の玄関の軒先で雨宿りをさせてもらった。そのお礼に、野菜を積んでおいた」とのことだった。

我が家の子どもたちは、てっきり「笠地蔵がやってきたんだ」と思い込んでいた。

今昔物語集  / 楽天

●(2)蜘蛛の糸 小学生におすすめの本

『蜘蛛の糸』では、自分だけが助かろうとすると、結局、ダメなんだと思ったり、動物(蜘蛛)愛護の精神を学んだ。

映像として「地獄から這い上がってくるカンダタとそのた人たち」というのは、子ども心にも、「すごい」と思った。
のちに、「カンダタ」とは「ドラクエ」のゲームの中で再会することになる。

今でも、僕は家の中を「蜘蛛」があるいていると、そっとつまんで、窓から外に放り投げ、決して殺さない。

それにしても、なんだな、お釈迦様も「大声出すだけで切れてしまう」蜘蛛の糸なんて垂らして、罪な人だ(人じゃないけど)。

自分だけでなく、社会の役に立つ、ボランティア精神を育むのに、この物語は役立つかもしれませんので、そのような人に育てたいご両親はどうぞ。

蜘蛛の糸・杜子春  / 楽天
●(3)熱気球イカロス5号中学生におすすめの本

僕の真面目な人生を覆らせた「熱気球イカロス5号」

僕は中学生の頃まで「超」真面目だった。
その頃に読んだこの「熱気球イカロス5号」は、その「超」まじめ主義の僕の人生観を激しく揺さぶった。

著者の梅棹エリオの父は、民族学者の梅棹忠夫(「知的生産の技術 」の著者でもある。これはこれで古典的名著です)。

その梅棹エリオが有名進学高校をドロップアウトして、日本で初の「熱気球」の製作に燃える、ドキュメンタリーが本書だ。

今から振り返ると、日本で初めて熱気球を作るということは、それ相当の行動力と情熱がないと、とんでもないただの「遊び」になるが、当時の僕としては、とにかく自分の夢のために、有名進学高校を辞める、という事態そのものが人生の落伍者にはならないという点だけに意識が行っていたと思う。

正確に言うと進学高校の平安高等学校を辞めたのは、まだ熱気球のためではなく、単に「何故、勉強するのか分からない。意義が見いだせない」ということで、さらに別の高校でも成績不良で落第している。

だから、最初の高校のドロップアウトは自分の「夢」はまだ見つかっていなかった。

ところが、別の高校で落第し、2度目の高校2年生のときに、ひょんなことから「熱気球」を作ることを夢見ることになる。

そこからの彼の夢への挑戦方法や情熱の傾け方が尋常ではない。

ただ、さっきも書いたけれど、僕にはとにかく「高校を辞めても死ぬことはない」という当たり前のことに衝撃を受け(これ自体が、僕が「超」真面目だった証左だ)、それから少しずつ僕の真面目が崩壊していき、ついに高校では最下位の成績を取ることになるが、別に気にしない(それで死ぬわけではない)と開き直っていた。

・・・・・・というように、僕の人生を根底から覆らせたと思えるこの「熱気球イカロス5号」が無かったら、あるいは出会ってなかったら、きっともっとずっと「つまらない」人生を歩んでいたことだろうな、と思う昨今です。

真面目な中学生におすすめの本です。僕の人生を変えた本です。

熱気球イカロス5号 / 楽天

●(4)太郎物語高校生におすすめの本

曽野綾子の実の息子「太郎」をモデルとした小説。
高校編と大学生編がある。

太郎が「どんな生き方にしろ『若気の至り』になる」青春時代を苦悩しながらも、自分のスタイルを生きていこうとする物語。

淡い恋心、既成の体制に対する抵抗、友人との関わり方など、僕の18歳から22歳までを形作る本となった。

それまでの僕はウェット(湿った)考え方や行動をしていたが、太郎はクールに生きることを目指していた。

「あ!こんなに爽やかに生きていいのね」と僕の肩の力を抜けさせてくれた1冊だ。

下村胡人の名著「次郎物語」(これはこれで中学生必読!))に対する「太郎物語」なのだ。

ちなみに青春編はNHKでドラマ化された。

僕にとってのたくましく生きるためのバイブルとなった。

「何故、僕はここにいるのか」と悩む高校生〜大学生の皆さん、息子が巣立っていった(あるいは巣立つ寸前のお母さんにおすすめの本です。(太郎の母親のモデルは曽野綾子本人)

蛇足ですが、僕が料理を作るのが苦にならなくなったのは、この太郎物語と村上春樹の作品を読んでからだった。

曽野綾子の本はどれも少なからず、僕の生き方に影響を及ぼしている。ミリオンセラーになった誰のために愛するか」など。


太郎物語 (高校編)  / 楽天

●(5)風の歌を聴け平凡な人生に悩んでいる人におすすめの本

もう、今さらという感じだが、村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」です。

大学院生夏休みに実家の新潟に帰省するためJRのプラットホームでひまつぶしの本を僕は探していた。

KIOSKの小さな本棚にそれがあり、著者名もタイトルも知らなったが、「風の歌を聴け」というタイトルにひかれた買った。
(「ライ麦畑でつかまえて」と同じだ。)

偶然、手にした本だったが、新幹線の中で一気読み。

まず、最初の1行目から衝撃的だった。

『「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」
 僕が大学生だったころ偶然に知り合ったある作家は僕に向かってそう言った。僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後の事だったが、…』



何を食べたら、こんな文章が書けるのだ?と思った。

初めて出会う文体で、それは一発で僕を魅了した。


えらく気に入った村上春樹という作家の本を探すべく、新幹線から降りたら本屋に直行。

そして「1973年のピンボール 」と「羊をめぐる冒険 」を手に入れた。

それ以来、30年間、僕の人生に影響を与え続け(僕のパスタ料理にも影響を与え)、今に至っている。

平凡な日常だけれど、僕の(私の)人生って、これでいいの? と思っている人におすすめの本、おすすめの小説です。

凡庸に生きることはそれ自体、人生の冒険です。

風の歌を聴け  / 楽天


●(6)そして夜は甦るプロフェッショナルを目指している人におすすめの本


おすすめのミステリー小説でもありますが、新宿の私立探偵「沢崎」の物語の第一作目になる。

どこでこのミステリー小説が僕の人生を変えた本になったのかと言うと、この主人公の「沢崎」が実に私立探偵として「プロフェッショナル」なのだ。

どこまでも、どこまでも依頼された事件を解決すべく、単身でうごきまわる。
たとえ、相手が都知事だろうが、売れない作家だろうが、警察だろうが、暴力団だろうが、果敢に立ち向かい、依頼者からの頼みごとを確実に解決していく姿が、プロなのだ。

妥協しないし、決して諦めない。

自分のポリシーと良心と信念に従って動いていく

腐れ縁の警視庁の刑事「錦織」や、やくざの「橋爪」等との関係も事件解決に絡んでくる。


チャンドラーに心服している著者の「原 りょう」だが、まさに日本の「フィリップ・マーロウ」であり、一流のハードボイルドとして僕は気にいっている。(タフでなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない。)

あえて翻訳物のチャンドラーを読み漁った末に、あの雰囲気をそのまま「原'りょう」のミステリーとして落とし込むとどうなるか。
まさに骨太の「完璧な」ハードボイルド・ミステリーが出来上がる。

この小説は、直木賞を獲った「私が殺した少女」の前に出来た作品だが、デビュー作とは思えない仕上がりになっている。

この沢崎が活躍する物語は長編が4作と短編集が1作あり、次の順番に読まれることをおすすめします。
おすすめのミステリー小説はこちらもご覧ください。)

▼第1作目長編
そして夜は甦る (ハヤカワ文庫 JA (501)) / 楽天

▼第2作目長編
私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA) / 楽天

▼第3作目短編集
天使たちの探偵 (ハヤカワ文庫JA) / 楽天

▼第4作目長編
さらば長き眠り (ハヤカワ文庫JA) / 楽天

▼第5作目長編
愚か者死すべし (ハヤカワ文庫 JA ハ 4-7) / 楽天
●(7)沈黙の艦隊熱い志を探し求めている人におすすめの本です


日本の原子力潜水艦「やまと」が独立国家を宣言する物語。マンガです。

「やまと」の艦長、海江田四郎の熱い思いと、国家とは何か? 戦争とは何か? 核戦略とは? というテーマで描かれている。

アメリカ大統領や日本の総理大臣まで登場し、さらには国連の事務総長等も出てきて、世界的規模で「やまと」の野望(独立国家)と、真の意味が討論される。

僕が影響を受けたのは、海江田四郎の世界平和に代表される「自分の夢」の実現方法だ。

自分の夢に向かうための「戦略」と推進力になる「想像力」、そして周囲を巻き込む「カリスマ性」、楽観主義者で理想主義者であること。

これらは、いずれも「夢をかなえる」ためには不可欠なものであると、この漫画で学ぶことができる。

大きな夢を実現したい人、熱い志を探し求める人におすすめの本です。

ちなみに、海江田艦長の子ども時代を描いた「瑠璃の波風―沈黙の艦隊~海江田四郎青春譜) 」もおすすめです。

沈黙の艦隊(1) (講談社漫画文庫) / 楽天

●(8)火の鳥人生や生命、生と死などを肩の力を抜いて考えてみたい人におすすめの本

手塚治虫が漫画家として活動を始めた初期の頃から晩年まで手がけられており、手塚治虫のライフワークといわれている。

古代から超未来まで、地球(主に日本)や宇宙を舞台に、生命の本質・人間の愚行・愛が、手塚治虫自身の思想を根底に壮大なスケールで描かれる。

この作品に多くの漫画家が影響を受けた。

僕自身は高校時代から読み始めた。

生命とは何か? 生きるとは? 宇宙とは? 神とは?

様々なテーマに沿って、あらゆる時代で、あらゆる場面設定で描かれており、共通するのは「火の鳥」なのだが、「火の鳥」自身は主人公にならない。
主人公はあくまでも、愚かで崇高な魂を持つ「人間」だ。


裏切りも愛も、戦争も平和も、悪人も善人も、生きることも死ぬことも、丁寧に描いて見せてくれる。
難しい、と敬遠されてしまうかもしれない。

それでも、一度は読んでみて欲しいと思う。そういう漫画だ。


いつの時代も変わらない人間の欲望の醜さと愚かさ、科学万能主義への警鐘、人類の行き着く先への不安などなど、他の手塚作品でもよく扱われているものが、本作でも強く読み取れる。

が、なによりも、作者の大きな想像力・創造力としっかりとした構成のもと、マンガの楽しさおもしろさが十二分に味わえる傑作。

この後「アトム編」を描く予定だったそうですが、果たされないままだったのが、なんとも悔やまれます。


『マンガ』、『漫画』、『まんが』、『コミック』・・・いずれのカテゴリーでも最高峰のまんがです。

人生や生命、生と死などを肩の力を抜いて考えてみたい人におすすめの本です。

(僕は『火の鳥 鳳凰編』の読書感想文を高校2年生の時に書いて、表彰されてしまった。)


火の鳥 (1) (角川文庫)  / 楽天

●(9)谷川俊太郎の詩集凛々として、清々とした気持ちになりたい人におすすめの本、おすすめの詩

谷川俊太郎を知ったのは絵本「ケンはへっちゃら」が最初だったと思う。
まぁ、その前に「鉄腕アトム」の作詞家としても、僕の耳に残っているのだが、谷川俊太郎という名前までは知らなかった。

強烈に印象に残ったのは中学生の頃の「国語」の教科書に載っていた「悲しみ」だ。
あれ? これで「詩」なの? という感じだった。

不思議に感じた僕は中学校の図書館に走り谷川俊太郎詩集を漁ってみた。

『二十億光年の孤独』だ。

乾いた文体、土臭くない文章、宇宙と人間、難しくない表現、なのに飛躍するイメージ

すっかり、いちころで、僕は谷川俊太郎のファンになった。

その後、「チャーリー・ブラウン」や「スヌーピー」等でお馴染みの「ピーナッツ」の翻訳もやっていることを知り、「ピーナッツ」の本を買いまくった。

中学生だった当時、僕は神奈川に住む同じ年齢の女性(ゴリと本人は自分を称していた)と文通「ペンパル」(懐かしい響きだ)をやっていて、僕は自分を「スヌーピー」と呼んでいた。(いやはや・・・・・・。)


その後も「生きる」「夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった」「芝生」「朝のリレー」等、珠玉の言葉を煌めかせる谷川俊太郎を通して、僕は「詩」の世界にどっぷりと浸かった。

「茨木のり子」(自分の感受性くらい)等の詩人を知るきっかともなった。

僕の精神のよって立つ所は、谷川俊太郎の詩の中にある。

詩集を一冊、ポケットに入れて、旅にでる。

凛々として、清々とした気持ちになりたい人におすすめの本、おすすめの詩です。

二十億光年の孤独 / 楽天

アマゾンの谷川俊太郎特集 / ▼楽天の谷川俊太郎特集


茨木のり子(脳天にガツン!来る詩集)
  ↓
自分の感受性くらい / 楽天
●(10)山月記美しく生きて、なお、それでも駄目かもしれないと思っている人におすすめの本

『山月記』中島 敦 (著) に出会ったのは、高校2年生の時の現代国語(現国:げんこくって呼んでいなかった?)の教科書だった。

ちなみに、国語の教科書に載っていて僕の人生を左右した本は多い。例えば、夏目漱石の「こころ」とか司馬遷の「史記」とか。


「山月記」では、己の自尊心のために虎の姿になってしまった詩人・李徴の苦悩が描かれているわけだが、僕は「なんて理不尽な世界なのだ?」と思った。

だって、なぜ、虎にならないといけない?

才能はあるが、狷介で自尊心が高過ぎる李徴と言う男が、詩人を目指すが、志ならず発狂し、虎に変身してしまう、って・・・・・・あり?


高校時代はさ、少し僕も道から外れていたので、ほとんど、授業に出なかったのだけれど、この「山月記」の授業は「たまたま」出ていたので、その偶然に感謝したい。

この小説を知ってからというもの、カフカの「変身」とか安部公房の「赤い繭」(あかいまゆ)とか、不条理の世界に僕は引き寄せられていった。

不条理の世界に近づいたからこそ、開き直って、「だから何?」と強くなれたような気がする。

僕が自殺をしなかったのは、この「山月記」を知ったおかげかもしれない。

人は発狂できるほど、何かにのめり込むことができ、それでもなお、道なかばにして夢が破れることもある。

それが、この世界なのだ

50歳を過ぎて、読み直してみると、高校生の頃とはまた違った味わい方ができた。(人は虎になっても、生きていける。)


それにしても、わずか十数ページの小品ながら様々な要素が見事に集約され、漢語調の美しい日本語が静謐な緊張感を産み出している。

主人公の去り際の表現の見事なこと!


美しく生きて、なお、それでも駄目かもしれないと思っている人におすすめの本です。


李陵・山月記  / 楽天



▼カフカの「変身」
  ↓
変身 (新潮文庫)  / 楽天



▼安部公房の「赤い繭」収録本『壁』

芥川賞受賞作で作者の出世作。

人間の実存性の危うさと人間を他から仕切るものの代表を「壁」に象徴させて描いた作品。
「S.カルマ氏の犯罪」、「バベルの塔の狸」、「赤い繭」の三部から構成される。
  ↓
壁 (新潮文庫) /楽天

■以上が僕の人生を変えた本、ベストランキング10の本でした。
 

 
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